「わかってあげたい」は誰のため?

「わかってあげたい」
その気持ちは、カウンセラーとして当然のことのように思えた。

でも、ある日ふと気づいてしまった。
その「わかりたい」が、時に相手を見失うことがあるのだと。

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「この人は、きっとこう感じてる」
「たぶん、こういうことが原因なんだろう」

そうやって、「私の理解」をそっと重ねていくたびに、
目の前のその人から、遠ざかっていく。

カウンセリングに必要なのは、
すべてを理解している顔をすることじゃない。
むしろ、何も知らないという前提に立ち返ることかもしれない。

「無知の境地」にとどまる。
私はそれを、カウンセリングの奥義だと思っている。

頭の中にある仮説も、知識も、経験も、
そのすべてが「決めつけ」に変わる瞬間がある。

だからこそ、問いを投げる前に、
心の中で何度もこう問い直す。

「私はこの人の本当を、まだ何ひとつ知らないかもしれない」

そう思うことでしか、その人がいまここに持ち込んでいる「何か」と、真正面から出会うことはできない。

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「わかってあげたい」という気持ちに、悪気はない。
でもその思いが強すぎると、私の「わかりたい」が、相手の「話したい」を追い越してしまうことがある。

だから私は今日も、
空っぽの自分と、空っぽの心で、ただ、そこにいる。

「開いて待つ」
その姿勢のなかでしか、ほんとうのカウンセリングは始まらないと思うから。


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▶︎ 開催概要
ライブカウンセリング 〜相談者とカウンセラー、心のやりとりを目撃せよ〜
第二回目のテーマ:「悩みの本質」
講師:大野愛子
開催日:2025年9月23日(祝火)ほぼ毎月開催予定
時間:19:30〜21:30(オンラインZoom)
参加費:3,800円(税込)
参加条件:顔出し(カメラオン)でご参加ください
申し込み締め切り:当日の15時まで(決済も15時まで)

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