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カウンセリングサービスの大野愛子です。


なぜか彼氏にだけ怒りっぽくなってしまうという人はいませんか?
友達には絶対見せないような“怒りんぼな自分”が出てしまうという人は?


彼氏に言われた「ほんのちょっとの一言」に過剰なぐらいに傷ついて、ドン引きされるぐらいに怒ってしまうとか。彼が悪くなくても「僕が悪かった、ごめんね」とあやまってくれるまで、怒りをおさめられないとか。


「あんなふうに怒ったら嫌われてしまう」とわかっているのです。でも自分でも止められないほどの怒りがわいてきて、どうしようもないのです。


彼氏のことは大好きだし、絶対に失いたくないと思っている。なのに、時々スイッチが入ったように、怒りだしてしまう自分がいる。


なんとかこの怒るクセを直したい。でもどうにも止まらない。そんなご相談、けっこうあるんですよ。「じつは私もそれで悩んでいるんです」という人、いるのでは?

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◆彼氏にだけ怒りんぼになる


これは心理学的にみると、むしろ彼氏だからこそ、怒りんぼになってしまうともいえるんです。



恋人は距離感の近さでいえば、特別な存在です。一番仲の良い女友達にでも見せないような自分を見せるわけですから。


彼氏にはあって女友達にはないものといえば“体の関係”であったりもするわけですが、肌と肌や触れ合うほどの近い距離の関係性なわけです。


ここでちょっと考えていただきたいのは、肌と肌が触れ合うほどの近い距離の関係性といえば、ほかにも思い浮かぶ人がいませんか?


そうそう、両親なのです。私たちは子供の頃に親にべったりだった時期があり、欲求のままに自分を満たしてもらっていた時期があったのです。


もちろん覚えてはいないと思うのですが、「今日はママが疲れていそう。泣くのはやめておこう」と気をつかって遠慮をする赤ちゃんはいないですよね。


ある心理学者はいいます。「恋人に感じる怒りは、ほかの人に対して感じる怒りとは異なる」と。


どういう意味かというと、恋人にする怒りは親に対するものと似ているので、ほかの人に対して感じる怒りとは根本的に違うということです。


親に対して感じたように、彼氏に対しても「私のことを一番に愛してほしい。特別に愛してほしい」という気持ちになりやすいのですね。

だからこそ、「今、ここでなぐさめてほしいのに、なんでわからないの?」「なぜここで私のことを抱きしめてくれないの?」と怒ってしまうことがあるのです。


私がしてほしいことを、私がしてほしいタイミングで、私がしてほしいように、私のためにしてほしいというのは、“子供が親に望む愛のスタイル”です。


恋人の前で“怒りんぼ”になってしまうのは、大好きな人に自分を愛してほしいという本能なのだということが、ちょっとわかるような気がしませんか?

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◆わかってもらえない時に怒りんぼになる


「ママ、こっち見て!」
子供は、自分の気持ちをわかってほしいのに、なかなか理解されないときに駄々をこねます。



たとえば、子供は急にお母さんに甘えたくなる時があります。そんなときに、「一緒に遊んでほしい」「抱っこしてほしい」とそばにいてほしい気持ちを主張します。


しかし、お母さんが食事の用意などで忙しく相手にしてくれないと、子供の気持ちは満たされないまま。すると、気持ちの持って行き場がなくなり、駄々をこねるというカタチで親の目を引きつけるしか方法がなくなるのです。


親子の場合は、子供がどれだけ泣き叫んで駄々をこねても、親がなんとかしようとしてくれます。頭を撫でてなだめてくれようとするかもしれません。


「言わなくてもわかってくれるよね?」
「私のこと好きならそれぐらいわかってくれるよね?」


しかし、恋人の場合はそういかないのです。いつまでも駄々をこねていると、うんざりとした相手があなたのもとから去ってしまうことにもなりかねません。


なので、ここからはどうしたらいいのかをお伝えしましょう。

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◆怒りは本当の感情ではない。怒りの下に本当の感情がある


心理学では、「怒りは本当の感情でない。怒りの下に本当の感情がある。」といいます。怒りは「感情のふた」であり、その下にある本当の気持ちを感じないで済むようにふたをして閉じ込めておくのです。



では、怒りの下にある本当の感情がどんなものかというと、「かなしい、さみしい、情けない、はずかしい、心細い、助けてほしい」などのネガティブな気持ちです。


人が怒りを感じるときは、上記にあげたような気持ちを感じたくないときに、「怒る」というカタチで自分の心を守ろうとするんですね。


さみしいという感情を感じるよりは、怒っているほうがさみしさを感じなくて済む。助けてほしいと言えないかわりに、強がっているほうが自分ひとりで頑張れる。


怒りは感情のふたというだけあって、心に着せる「鎧(よろい)」のようなものでもあり、傷つきやすいガラスのハートを守る役割をしているのです。

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◆本当に怒りたいのは彼氏ではないのかもしれない


皆さんは、そろそろお気づきかもしれません。「本当に怒りたい相手は彼ではないのかもしれない」ということに。



かつて親に抱いていた感情を、親ではない誰かに向けてしまう。心理学ではこれを“転移”といったりもします。


転移を簡単にいうと「親しい間柄になると、親に対して抱いていた感情が出やすい」ということです。


そういう方の話しを聞くと、子供の頃にあまり親にかまってもらえずに、十分に話を聞いてもらった経験がない方だったりします。だから、親がしたような態度を同じように彼がしたときに、怒りんぼな自分が出てきやすい傾向があるようです。


でも、彼は親ではないので、怒りんぼなあなたをどうしていいのかわからずに、関係性が悪くなっていくことがとても多い。それだけは避けたいですよね。


ここでしてほしいことは、大人のあなたがインナーチャイルドを受け止めて、理解して、寄り添ってあげることなんです。


「本当は誰に対して言いたかったの?」
「本当は怒りたかったわけじゃないよね?」
「本当は何を伝えたかったの?」


自分のなかの小さいあなたを受けとめて、理解して、寄り添ってあげることなんです。すると、怒りんぼなあの子が、本当はとてもさみしがりやであることに気がつけるでしょう。


怒りんぼになるかわりに、「ちょっとだけそばにいてほしい」「そういわれると悲しい気持ちになるよ」「なんかさみしくて」とちゃんと言葉にできたら、あなたの望みは叶いやすくなるのです。


転移は瞬間的にスイッチが入ることが多いので、最初はうまくできないかもしれません。でも、怒りんぼな自分が出てきたら、その自分に付き合ってあげてください。きっとなにか言いたいことがあるし、わかってほしいことがあるから、あなたが聞いてあげてください。

もう大人になったのですから、親にしてもらおうとするのではなく自分で自分にしてあげたり、察してもらおうとするのではなく気持ちをちゃんと伝えるようにしたりしていくと、人はちゃんと癒されていくのです。

あなたはどうでしょうか?

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