
■仮面の女
今の彼とお付き合いを始めて、三ヶ月になります。
そろそろ彼に嫌われるんじゃないかと心配です。
というのは、元彼とお別れをした時に、「ワガママばかり言うなよ」とか、「正直、重かった」とか。だいぶダメ出しをされてフラれたんです。
その言葉があまりにもツラくて・・・。
自分を変えようと私なりに頑張りました。
半年ほど経った頃に、今の彼と出会って。
「明るくていいね」「やさしいね」って言ってもらえて、お付きあいするようになりました。
とても嬉しかったんですけれど、元彼の時も最初はそう言われたんです。
本当の私を知られたら、また嫌われるかもしれないと思うとこわくなって。
私はこれからどうしたらいいんでしょうか?
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このようなご相談を20代~30代の女性から頂くことがあります。
なかなか悩ましいお話ではありますが「本当の自分を見せたら嫌われるのではないか」という悩みは恋愛以外でもよくお伺いします。
私達はそもそも、「周りの人向けに作った別の自分」をもっているものです。
これは社会人としての「職場用の真面目な自分」、これは遊ぶ時の「友人用のはじけた自分」、こっちは両親向けの「良い子の自分」、そしてこっちは彼氏向けの「カワイイ自分」というような。
これを心理学では、いろいろな顔という意味で、『ペルソナ(仮面)』と言ったりしますね。
ちょっと想像してみてくださいね。
あなたは大好きな彼に気に入られたくて、会う時はいつでも「カワイイキャラ仮面」をつけていたとします。
いつもニコニコ、さりげなく気が利いて。彼が好きそうなオンナの子を演じるための仮面です。
それが功をそうして、彼が「キミのそんなところがカワイイ」と言ってくれるようになり、なんと!お付き合いできることになりました。
私、やっと愛された!!
すごく嬉しかったのですが、次第にモヤモヤとした不安を感じるようになりました。
「彼が好きなのは、ニコニコして気が利く私。本当の私は甘ったれで泣き虫なんだけど。そんな私を見せたら、嫌われてしまうかもしれない。」
そんなふうに思いながら、彼とお付き合いを続けていくわけです。
本当の自分がバレないように、気をつかい演じ続けるわけですから、それは大きなプレッシャーになりますよね。
でも、演じ続けることだけが問題なのではありません。
カワイイ仮面の私を見て、「そんな君が好き」と言われても、自分がまとっている仮面が愛されているだけなのだという気持ちが強化されていきます。
「本当の私を知られたら嫌われてしまう」と思う分だけ、彼の目を気にして、彼の存在を怖れ、彼と距離を近くすることを怖がるようになります。
親密になりたいのに、親密になれない。愛されるために使った仮面で、愛されることから遠ざかったり、手に入らなくなるなんてことが起こるのです。
どんなに無理して背伸びをして頑張っても、「嫌われないで良かった」「まだ好きでいてもらえる」という一時的なものであれば、本当の安心感ではないのです。
ここでもう一度、冒頭部分の相談者さんの悩みを読み返してみるとわかることがあります。
友達からお付き合いになった後、お付き合いから結婚した後など、そろそろいいかなと思えるタイミングで、あの仮面をポロリと外してみたくなることがあるのです。
すべてがそうだとは言いませんが、その時の仮面のはずし方というのは、ワガママで、重たいほうのあえて「極端にダメな自分」を見せたくなるのです。
無理や我慢をしてきた反動というのは、いつだってこういうカタチで出てしまうものです。
どんなにステキな彼氏が出来ても、「本当の私を愛してくれているんじゃない」という疑いがぬぐいきれなかったりすると、相手の愛情を試したくなるし、受け取れなくなってしまうんですよね。
もし仮面のない人生を送りたいと思うのであれば、仮面を作っている痛みを癒し、今よりもっと自分を愛せる自分に成長する必要があるのかもしれません。
そもそもこの仮面というのは、嫌った自分を隠すために作ったもの。
このような問題で悩む人は、素直なままの自分に出会うための時期なのです。
さて、質問です。
あなたはいつもどんな仮面をつけているのでしょうか?
その仮面の下には、どんな自分がいるのでしょうか?
「私はあなたがそこにいるのを知っているよ」
「いい子のあなたも、わるい子のあなたもどちらも好きだよ」
そう言って、ただその自分を受け入れてあげてくださいね。
そして、諦めずに自分を取り戻していきましょうね。