LOVE




こんにちは。
カウンセリングサービスの大野愛子です。

「実家を出たいと思いながらも、なかなか出られない。」

切実に出たいと願う人もいれば、なんとなくぼんやりと思っている人もいる、家を出るか出ないか問題。

あなたならどう考えますか?


* * *


実家を出られない理由は、いろいろあります。


経済的に大変、会社への通勤に便利、ひとり暮らしはさみしい、家は寝る場所だと思っている、親が反対するから、家事が苦手、ただなんとなく。


理由をあげれば、いくらでもあります。
実家を出たいと願いつつ、それでも出られないのだとしたら、「それなりの理由」があるのかもしれません。


理由?
そうです、実家にいるための本当の理由です。


いちばん多いのは、「罪悪感」。
この家を出ていくのが悪いという感情です。


自分がこの家を出ていったら、
この後両親はどうなるのだろうか?


ただでさえ、仲の悪いお父さんとお母さんが、
私がいなくなったらどうなるのだろうか?


お父さんとお母さんをほっておいて、
私だけが好きなことをして生きていいのだろうか?
みんなで助け合ってこそ、家族なのではないのだろうか?


「自分だけが出て行くわけにいかない」という後ろ髪を引かれるような感情を、家族に対しての罪悪感として感じています。


「この親をどうにかして助けたい」という思いであることが多いのですが、それをハッキリと頭で認識している人は少ないようです。
大人になったご本人のなかでは、あくまでも「家にいるほうが便利だから」という理由で家を出ないと思っていることがほとんど。


ですが、問題なのは、


「家を出てはいけない」
「私だけ幸せになってはいけない」
「したいことをして生きてはいけない」


という深層心理がどこかに(罪悪感として)あることです。


ある人は自分でなんでもできるようになっては困りますし、
ある人は結婚に至らないような恋愛ばかりをくり返すようになりますし、
ある人は心底やりたいことが見つかって実家を出たくなったら困ってしまうのです。


さまざまな理由をつかって、親の側にいてあげることで、実家にいるというミッションは果たされていくわけです。


・・・・でも、でも、いいのだろうか?これで??


このようなタイプの方のご両親は、だいたいの場合、仲が悪かった、ケンカが多かった、夫婦関係が冷めていた、形だけの夫婦であった、などのケースが多いです。


子供というのは、そんな家庭の雰囲気を敏感に感じとっています。
大人の事情はよくわからないにせよ、空気感のほうに敏感に反応しているようなところがあります。


母親のグチを聞いてあげたり、
父親が心配で遠くから眺めていたり、
ケンカの仲裁に入ったり、
頼ってくる親を子供なりに受けとめたり、
おどけて明るく振る舞ってみたり。


親のためにできることならなんでもするというのが、子供なりの親への愛し方なのです。


子供というのは、「親が笑顔でいてくれる」というのが一番の幸せです。
親の顔色のためならなんでもするところがあります。それぐらい、子供の心は「けなげ」なのです。


だからこそ子供は、「私はこの家族を助けなければいけない」という思いを強く抱えるようになります。


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大人になった今も、まだそれを背負いこんでいる人がいます。


こんな時に、心の世界に少し詳しい人であれば、「私の両親は仲が悪かったので、結婚に対して良いイメージが持てないのです。」と言うかもしれません。


たしかにそれはそうなのかもしれませんが、


お父さんに向き合うべきは、お母さんの責任であり、
お母さんに向き合うべきは、お父さんの責任である、


ということを忘れてはいけないのです。


あなたの見たかった夫婦像とはだいぶ違うかもしれないけれど、幸か不幸かは本人達にしかわからないものがあるのでしょう。もし別れていないのだとしたら、なおさらです。


そしてここで少しだけ、あなたのことについてお話をしておきたいのですが、実家を出られないと悩む人は、少しだけ自分の決断に自信のないところがあります。


・自分の感性にしたがって何かを選んでみること
・こわくても自分で選んで、決めてみること
・決めてみたら、それを行動に移してみること
・行動にうつした結果を、自分で受けとめること


そのようなことが苦手というか、「してはいけないこと」のように感じてきた人が多いようです。
つまりは、自分の人生を生きるということが「悪いこと」だと思っているのです。


上記に書いたようなことは、べつに実家を出なくても本当はできることです。


ですが、もしそのようなことをしてこなかったのだとしたら、あなたは両親の人生を背負ってきたけれど、自分で自分を背負う力が自分にもあるとは知らないままで生きてきたのかもしれません。


あなたはもうじゅうぶんに、親の役に立ったのです。


「実家を出たいんだけれども、なかなか出られないんだよね。」というのは表面的な悩みで、本当は「自分の人生を生きているという喜びを感じにくい」という心の叫びなのかもしれません。


これは実際に、カウンセリングの現場でも多く感じることです。
もし思い当たるところがあるのならば、「私はどんな荷物(罪悪感)を背負っているのだろうか?」と見つめなおしてみてはいかがでしょうか?


あなたはもうじゅうぶんに、役に立ったのですよ。

 



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