「別れた彼のことを忘れられない」というご相談を頂くことがあります。

失恋直後や別れて半年ぐらいであれば、「わたしはまだ気持ちの整理がつかないんだな」とご本人も思うわけです。

ですが、これが長引いてしまうことがあります。
時には1年以上~数年という期間で。

長引いてくるとご本人もちょっと不安になるわけです。
「もしかして、これは執着をしているってことですか?」
「執着は手放しなさいと何かで読みましたが、わたしは手放せていないんでしょうか?」
・・と、ご相談に来て下さるわけです。

別れてだいぶ経つのに彼のことばかりを思い出してしまう。
別れた彼なのに、動向を知りたくていろいろと調べてしまう。
自分の悪いところは全部直すから、とにかくやり直す方法はないのか。

頭では(意識では)わかっているんです。「もう忘れなきゃ、別れたんだから」って。
でも、心の奥深いところでは、なぜか「忘れたくない」という気持ちが隠されている場合があるのです。

灯り






◆「どうしても彼じゃなきゃイヤなんです」という気持ち 

多くの女性から、「彼じゃなきゃイヤなんです」「どうしても彼がいいんです」という言葉をお聞きします。

わたしはそんな言葉を聞いた時に、こんなイメージが浮ぶことがあります。
男の子の隣にいる小さな女の子が、男の子の洋服の袖だけを不安そうな
表情で掴んでいるような姿です。

洋服の袖だけを掴み、下をうつむいて歯を食いしばって泣きそうになるのを
必死にこらえている小さな女の子。
それらのイメージ全ては、その女性のもつ心の痛みなんです。

なぜ彼じゃなきゃダメなんだろう?という理由を探していくと、
ふたつのことのどちらかにたどりつくことがあります。

「わたしがあんなに好きになれたのは、彼が初めてだった」
「わたしをあんなにわたしを好きになってくれたのは、彼だけだった」

好きになった、好きになってくれたという違いはあれど、
そこに「彼じゃなきゃ」という強い想いを残すのです。

◆あんなに好きになれたのは、彼だけ。 

『彼とはとても話が合ったし、食べ物や音楽や好きな物の好みが似ていた。
一緒にいるだけで楽しくて、ずっとこの時間が続けばいいと思っていた。そんな人って、彼が初めてだったんです。なのに・・・。』

この場合は、「あんなに素晴らしいものはもう手に入らない」という心理が働きます。
あんなに素晴らしい彼をわたしは失ってしまったという後悔の気持ちです。

彼を失ったことで、実はもうひとつ大きなものを失っているんです。
「あんな素晴らしいものを手に入れていた自分」です。

「素晴らしいものを手に入れていた自分」という存在がその恋にはあったのです。

◆あんなに好きになってくれたのは、彼だけ。 

『自分に自信がもてなかったわたしの側にいつも居てくれたのが彼だったんです。
彼ほど、わたしに優しくて大切にしてくれた人は今までいませんでした。わたしがだんだんワガママになったのかもしれません。きっとわたしが悪いんです・・・。』

この場合は、「愛されていない自分なんて受け入れられない」という心理が働きます。
彼のことを忘れるということは、あの「愛されていた自分までも失う」という喪失感なのです。

自分では自分の価値を認められなかったけれども、彼はそれを認めてくれた恋だったのです。

◆わたしの存在価値 

上記のふたつには、心理的には共通点があります。

「過去に手に入っていたものへのしがみつき」があるのです。
わたしにはもう手に入らないかもしれないと思うと、しがみついているその手を離すことが、どうしても怖くなるのです。

女性は(特に無価値感の強い場合には)、男性に好きだと言われることや大切にされることで、自分に価値があるように感じます。
ましてや、好きな相手に自分の価値を認めてもらえたとしたなら、
今までポッカリと空いていた心の穴が埋まったようにすら感じるのです。

自分で自分の価値を認めることが出来ない時、
誰かからの愛や承認でその穴を埋めたくなることは誰にでもあることだろうと思います。
その存在を失うことは、何の価値もない自分しか残らないように感じでしまうのです。

もうあんなに素晴らしいものは手に入らない。
あんなに素晴らしいものを手に入れていた自分には、もう二度と戻れない。
それは、手に入れていた頃の自分にしがみついているのかもしれません。

彼のことを忘れてしまうと愛されていた自分まで消えてしまいそう。
愛されていない自分なんて何の価値もない。
それは、満たされていた頃の自分にしがみついているのかもしれません。

ここで気がついて頂きたいのは、「~だった自分」へのしがみつきがあるということです。

◆古いものを手放し新しいものを受け入れるチャンス 

こんな例え話をすることがあります。
新しいものを手に入れるには、その両手で握りしめている古いものを一旦手放さないと、
両手がいっぱいで何も手に入れることが出来ないんですよね、というお話。

このたとえ話は、こう捉えることも出来るのです。
それは、「古い自分にしがみついている時は、今の自分を受け入れていない」
ということです。

こんな自分は嫌い。こんな自分は最低。
こんなわたしはもう誰からも愛されない。
毎日が受け入れ難い自分との戦いのような日々になっていないでしょうか?

これからだって、素晴らしいものは手に入れられる。
わたしには素晴らしいものを手に入れる可能性がある。
もっと素晴らしい自分にもなれるし、もっと魅了的な自分になってもいい。

わたしは、わたしでOK。
落ち込むわたしもダメなわたしも笑えないわたしも、全部わたしの一部。そういう自分もあっていい。

そうやってうつむいていた顔を上げた時に、ようやく今の自分を受け入れ、
自分の可能性を選ぶことが出来るのです。

過去にしがみつく時、わたし達は今の自分というものを受け入れていません。
今の自分を嫌って責めている時に、過去にしがみつきたくなるのです。
それは、未来へと続く道を自分でふさいでしまうようなものなんです。

「でも、わたしは前に進もう」と思うからこそ、別の誰かとの出逢いがやって来るのです。
古い想いを手放したからこそ、新しい想いがやって来るのです。

どうしても彼を忘れられないという現実を作り出しているのがあなたなのだとしたら、
その現実を変えていけるのもやはりあなたの選択なのです。
あなたの選択にはそれだけの力がちゃんとあるのですから。

忘れられなくて悲しむあなたも、まだ下をうつむいているあなたも、
前を向こうとしているあなたも、わたし達は応援したいと願っています。

カーテン






<このお話のポイント>
早く忘れようと焦るあまり、しっかりと悲しんでいないので、まだ胸が痛いままの方もいます。むしろそのせいで長引くことも。
(長引く風邪がいつまでも完治しないようなそんな感じです。)
心だってケアが必要です。
そのためのカウンセリングなのですから、ぜひお役に立たせて下さいね。そして笑顔を取り戻しましょう。

LOVE2013-08-29 AmebaBlog
恋愛テクニック掲載分